経年変化

判決、ふたつの希望の経年変化のレビュー・感想・評価

判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)
3.2
パーソナルな作品ながら、多宗教のモザイク国家 レバノンの社会事情を炙り出すという点で意義のある作品。
ただ、監督がタラ組出身という事もあってか、妙にアメリカナイズされた演出に戸惑いを覚えるのも事実。本来の硬質なテーマを照射する上で、主張の強いカメラワークやBGMが、自分としては没入の妨げになってしまっている。
場を全くコントロールできていない裁判長、父娘による感情先行の代理口喧嘩、本作の屋台骨でもある法廷シーンに全く緊張感が漂っていないところもマイナス