ジャッキーケン

判決、ふたつの希望のジャッキーケンのレビュー・感想・評価

判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)
4.4
あっという間の113分!些細な出来事から謝罪するしないの裁判沙汰から移民問題、内戦の過去を炙り出していき小さな出来事からどんどん内戦へと向かっていく積み重ねで緊張感がどんどん増していく。そこから双方の過去を蒸し返し、トラウマを蒸し返しパレスチナ難民とレバノン国民の緊張状態を高めて行き暴動が勃発するシーンの緊張感が凄い
主演であるアデルカラムとカメル・エル=バシャが素晴らしい。元々の裁判から大きく肥大していく状況から当初の被害者、加害者の境界線がなくなっていきやがては内戦へと向かいつつあるパレスチナとレバノン両者の希望となるのかそれとも引き金となるのか最後の最後判決が出るまでどっちに転ぶか分からなくて面白かったです。
弁護士親子の安堵したアイコンタクトや実際の虐殺の様子の写真を見て泣き崩れる父親を慰める息子、対立しあいながらもしっかり親子の要素がさらにカタルシスを増すしトドメのアイコンタクトで泣きました。

傑作