原題『Jusqu'à la garde』 (2017)
監督・脚本 : グザヴィエ・ルグラン
撮影 : ナタリー・デュラン
編集 : ヨルゴス・ランプリノス
出演 : レア・ドリュッケール、トマ・ジオリア、ドゥニ・メノーシェ、他
家庭内暴力によって離婚した両親の間で苦悩する少年の目を通して、崩壊した家族の痛ましい内情を浮き彫りにし、家族の不和の行先を、息が詰まるほどの緊迫感をこめて映し出した社会派ヒューマンドラマ映画。
「悲痛なホームドラマ」映画。
世界中どこにでもありそうな町の風景と何の変哲もない家を舞台に、家庭内暴力の恐ろしい実態を、じわじわと追いつめられていくスリラー的演出で、緊張感と共に、ボク達のすぐ側で実際あり得る非常に身近で生々しいリアリティーある問題として描いた作品で、
シンプルなストーリーの小作品ながら、家族それぞれの視点で見ると、本作の中で語られていないが見えてくるそれぞれの様々な側面と普遍的な問いかけがあり、重層的な社会派ドラマとして非常に良く出来た一作だと思います。
