べ

ジョン・ウィック:パラベラムのべのレビュー・感想・評価

-
当然賛否両論ある訳だけど、3作目として中々良い作品だったかと。
まずはジョン・ウィックシリーズの醍醐味であるアクションシーンだが、これはとにかく最高。ロケーションやシチュエーションが毎回異なっていて飽きる事はなく、またそれ故にアクションの方向性や可能性が未知数で「そうきたか」と常に驚かされていた気がする。その場にあるものは全て使うかのような勢いで繰り広げられる数々のアクションは最早インスタレーションの域なのでは。
ストーリーに関してだが、今作は彼の立場としてひたすら逃げ続けなければならない訳で、終始一貫してそれが徹底されていたのは良かった。また、最後のウィンストンの行動についての批判的な意見が多く見られるが、『ジョン・ウィック』の世界では登場人物の皆が一貫して利己的であって、決して人情味溢れる世界なんてものではなかった筈だ。そしてその為に、その世界の中で共闘や協力を生み出す記号として「チケット」や「誓印」が存在しているのだろう。私としてはストーリー全体を見ても特に矛盾は感じなかった。
このシリーズのBGMはかなり好きなのだが、今回はle castle vania(前作までクラブやDJのシーンでのEDM等を担当していた)が楽曲提供していなかった事が少し残念。しかし、全体を通して緊迫感のあるBGMは健在で、特にヴィヴァルディのかかる場面はかなりの鳥肌もの。
次作にも期待。
べ