このレビューはネタバレを含みます
力作の「彼女がその名を知らない鳥たち」と「孤狼の血」に挟まれた作品で、この二作に比べると数段落ちる気がする。同じチームだと「凶悪」の方が余裕があって且つ迫真だったとも思うし。色々な事件を詰め込みすぎてとっ散らかった印象。
一番良かった点として牛尾憲輔の音楽を挙げておきたい。打ち込みだけど音色も旋律もエモに向かってる氏の特徴が、グロテスクだけど妙なエモさのある本作にハマってた。エンディングテーマも秀逸。田渕ひさ子の低体温な声が良い。
役者陣では安定のリリーwithピエールに関してはもう語ることもないんじゃないかと思うんだけど、ピエール瀧がいつもよりセクシーだった。惜しいことしやがってー。北原里英はちょっと惜しい。彼女を偽物として糾弾する迫真さが求められる門脇麦は、10秒で鬼気迫るオーラを出してて流石だった。