初代OVAを観てから本作を観た人はどのぐらいいるのでしょう？
初代は知名度は低いながらもアニメ史上屈指の名作だっただけに二代目にはどうしても若干辛口になってしまいます。故に比較評価になってしまいますが、、、。
◾️ストーリー
初代が外伝除いた本伝だけで108話あったところ本作は恐らく半分以下ぐらいになるため、初代を観てからだとダイジェスト版の感があります。
また、銀英伝の根本テーマとして「優秀な独裁政治と堕落した民主政治」と「絶対的な悪は存在しない」という2点があります。そしてそのテーマを初代では主人公ヤン・ウェンリーが養育者であるユリアン・ミンツに話しかける、あるいは独り言のような形で表現しているのですが本作では残念ながらそのシーンが少なくなっています。故にテーマは表出せず単にA国対B国のように捉えられてしまいそう。一番重要な部分なのですが。
とは言え、ダイジェスト的にでも大枠は描かれており、よくこの話数で創ってくれたなと感心する部分も多々あります。
◾️キャラクター
初代が30年以上前の作品と考えるとキャラクターデザインはだいぶ現代風になっているのだと思います。ただ、現代少女漫画風？に描かれていることで全員カッコ良く、可愛いく同じような顔になってしまっています。
一番残念なのは声優陣です。初代は「銀河声優伝説」と呼ばれるほどテレビ放映ではないOVAとは思えない豪華声優陣でした（ガンダムのアムロ役古谷徹氏が悪役の端役で出ている程です）。また、配役もヤンは温和、ラインハルトは気高く、シェーンコップはニヒルなど適材適所で、声だけで誰かすぐに分かるようでした。が、二代目はデザインと同様に全員男前な声になってしまっています。若干初代に寄せてはいるようですが。
諸々辛口になってしまいましたが、本作2シーズン観て面白かったです。また、リメイクしてくれたプロダクションI.Gには感謝感謝です。
ぜひ本作を観てからでも初代も観て欲しいです。
