チッコーネ

メソッドのチッコーネのレビュー・感想・評価

メソッド(2017年製作の映画)
2.0
どこのアホが指示したのかしれないが、作品紹介文の中に『ボーイズラブ』の6文字が入っていたのであまり期待していなかった。
しかし内容自体にはフランス映画を意識するかのような野心が感じられて、少なくとも志だけは低くなさそう…、そもそも人気俳優のパク・ソンウンが腐限定の作品なんかに出るわけないか。

監督は俳優としての実績もある女性なので、脚本内のひとつの柱である「役者の業」に関しては、割と自然に伝わってくる。
作品全体に意味を投げかけるタイトル選びも、非常に良い。
ただもう一本の柱である「世代の違う男二人の間に芽生える感情」については、演出力の低さを露呈。
パク・ソンウンの心理描写に偏る傾向は顕著だが、そもそも相手役が新人だから致し方のないところか…、代わりに手垢のついた「妻の嫉妬」描写に十分すぎるほどの時間を割いている。
またクライマックスの劇中劇がワーギャー演技のオンパレードなのには「またこれかい」と、うんざり。