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運命は踊るのUDのネタバレレビュー・内容・結末

運命は踊る(2017年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

現場で従事する一兵士の息子と、戦場から離れた場所で口論する現場を知らない軍人と親。戦争という言葉から連想するイメージは固定的だけど、実際に戦場にいる息子は、ラクダが通るような辺鄙な国境で見張りに立つだけで、そこには仲間とダンスしたり、談笑したりする平和な時間もある。
現場を知らない上層部の軍人が引き起こした誤訃報。それがこれまた現場を知らない情緒不安定な親の怒りを呼び、最後は汚れのない靴を泥で汚してまで現場へ向かった上層部の軍人が息子を家へ連れ戻すことになるが、その判断により息子は死ぬことになる。
兵士の息子は結局自分とは遠いところの人間の判断で殺されてしまう。
現場で発生するすべてのことを一兵士が背負わなければならないだけでなく、彼らの生死は戦場でないどこかで決められてしまう、という戦争の構造が描かれていたのだろうか。
真上からのカメラワークが、印象的だった。
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