たく

パンとバスと2度目のハツコイのたくのレビュー・感想・評価

3.7
結婚に踏み切れない主人公になんだか共感してしまった‥。
今泉監督は「愛がなんだ」「アイネクライネナハトムジーク」と続けて観てどっちも良かったね。
愛を一生貫けるのか自信が持てない主人公と、相手に対する愛情に何の疑いもない初恋の相手を対象的に見せるのが「アイネクライネ‥」では親友の男同士に変奏されてた感じ。男女がくっついちゃったら幻想が終わるよねっていうのは「あの頃君を追いかけた」にも似てる。

終盤で3人が集まるシーンで、一人ずつトイレに行くのをダシしにてそれぞれ二人同士会話をする演出が上手い。

今泉監督作は会話が自然なのが良くて、邦画に頻出するいちいち「えっ?」って聞き返すのは本作でもちょっと出てきたけどだいぶマトモだと思った。
伊藤沙莉がすごく良くて、「寝ても覚めても」の存在感も印象に残ってるし良きバイプレーヤーになる予感。

どうでもいいけどこのタイトル、ルイジ・コメンチーニの「パンと恋と夢」を思い出すね。
たく

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