とぽとぽ

ダウンレンジのとぽとぽのレビュー・感想・評価

ダウンレンジ(2017年製作の映画)
3.0
同じことしてばっかり。人間狩り = アイデア先行出落ちハイコンセプトに撃たれる前からキャラクターが死んでいる棒人間状態、観客に情報を与えないという方針はいいけど「誰が生き残るか分からない」というのは逆に言えば(うまく機能しない場合)「誰が生き残ろうがどうでもいい、そもそも興味ない」に ーーー サスペンスという吊橋の真ん中を行ったり来たり、間延び間延びの尺稼ぎしながらあの手この手で楽しませようとしてくれる。そんな中、案の定一人抜きん出た強キャラが頭角を現し始めるのも、こういうタイプ・プロットの映画ありがち。本作ではそれが冒頭の方の平和パートでは影の薄かった女性で父親まさかの軍人設定というご都合主義。そんな物知り博士と犯人の変態趣味によって長期戦泥沼化必至。やっぱり各々のキャラクターより展開重視になっちゃうよね〜だからたまーに意味不明なタイミングで飛び出す不謹慎セリフ。中盤で時間稼ぎみたいに人生語りだしたり、けどそこから髪も垂れて髭も伸びたトッドがザック・エフロンに見えてきた。その内万策尽きて結局また同じことの繰り返し(=つまり新キャラの登場 → 人間狩りの無限ループ)。時折の見せ方がこれみよがしに凝りすぎていて好き嫌いありそうだったけど、如何にもこういうジャンルといった感じで、北村監督の作家性も出ていたと思う。良くも悪くもインディ臭プンプンな持ち味と小規模感。特に序盤、友人撃たれて銃で狙われているの発覚したときの力入りすぎトリッキー演出と景気のいい人体破壊描写というジャンル映画っぽさも満載で恐怖植え付けようと必死。あとやっぱり血糊は沢山使いたいよね。田舎の片道で出来そうな事は一通りした? とりあえず本作より色んな(そして本当の)意味で地獄かつ悲惨な黒歴史『ルパン三世』のことは忘れて出来るだけフラットな目で見てみよう!

"Do not fucking move!"
TOMATOMETER67% AUDIENCE35
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