東京国際映画祭にて鑑賞。
「歯切れの悪い三角関係の歪みの中に埋もれては現れてくる各々の感情を垣間見ては一喜一憂できる」そんなブラックコメディ作品だった。
バイプレーヤーの中で最も好きな渋川清彦さん作品。今年の映画祭1発目。
コメディ感溢れる音楽と、
現代の穂積と編集者の回想録、
そして過去の三人の恋愛模様。
大正時代の恋愛を大胆に現代風にアレンジしてて、共感できるところも意味のわからないところもどちらもあって楽しい作品だった。
穂積と、添田の会話のやり取りと真逆の恋愛観と、感情の間の交わったところにできる一種の歪み。その歪みをお互いに押し付け合いながら、結局は「勝ち負け」にこだわっている北風と太陽的な男の友情。どこか、楽しく、おかしく、どこか、寂しく、虚しい。そんな作品だった。
最後の女の子の叫びも良かった。