このレビューはネタバレを含みます
ベルギー人監督が、アレッポで住宅に閉じ込められた友人の家族の話に触発されて作られたもの。
アサド政権と反体制派、ISISが対立する三つ巴の内戦が激化するシリアの首都ダマスカス。
外に出ることも出来ず住宅に閉じ込められた人々の緊迫の一日を描いた密室劇。
戦地にいる夫の留守を守る3児の母オーム、そこに身を寄せている隣人のハリマ夫婦と幼子。
ハリマの夫は外へ出た途端に銃撃され、それをメイドが目撃するもオームはハリマに伝えるのは夜まで待とうと...。
外では爆撃が繰り返されるが、シェルターである室内ではなるだけ平穏に過ごそうとしている。
しかし室内にも危機が...。逃げ遅れたハリマが暴漢の男に襲われ陵辱されてしまう。ハリマは身を挺してオーム家の人を守ったのだが、夜オームから夫の件を聞かされ狂わんばかりに泣き叫ぶ。
家族を守りたい一心のオームの気持ちも分からなくはないが、何といってもハリマが可哀想すぎて...。
しかし悪いのは戦争であり国を混乱に陥れた独裁者のアサド家なのよね。
ハリマの夫に息があったのだけが救い...。
2023-371
