タナカリオ

SUNNY 強い気持ち・強い愛のタナカリオのレビュー・感想・評価

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)
3.5
この映画の楽しみ方の大きな1つは、”懐かしさ”を感じることではないだろうか。

私が高校生になる時には、既にコギャルのブームは終わっていたのだが、それでもなぜかとても懐かしく感じる。
女子の友情の形はいつでも同じで、たまたまコギャルという一種のブームメントがのっていただからなのだと思う。

グループでも中心的な人物がいる、お洒落で派手な子は地味な子が同じグループにいるのが気に入らない、どんなに当時仲がよくても、大人になってからは殆ど会うことがない、など、随所随所に”女の友情あるある”が散りばめられていて、コギャルブームを知らない人でも、懐かしさを感じられる内容になっている。

それに加えて、当時の懐メロを上手に演出し、視覚的にも聴覚的にも楽しめる作品となっている。
(しかし気になったのは、コギャルのカリスマは浜崎あゆみだったと思うのだけれど、全く使われなかったのは事情的な何かなのかな?)

青春の高校生時代を共に過ごした6人は、皆誰もが私生活に満足していない。唯一経営者として成功している芹香が、余命宣告を受ける、という構造。
芹香は最期に皆と会うことで、これからの人生の楽しみを分け与えたかったのではないか。観終わった後は、しばらく会っていない、青春時代を共に過ごした友人に会いたくなる。そんな作品だった。
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