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リズと青い鳥のOnのネタバレレビュー・内容・結末

リズと青い鳥(2018年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

アニメも原作も未履修の者ですが…最高でした!!!!!こんなに感情揺さぶられると思わなかったです!!!綺麗な話かと思ったら緊張感が終始あるしすぐ割れるガラスみたいだし不安にも感じた。以下、コンテンツ初心者の感想です。

・最初、親友なはずなのに二人が少しも隣を歩かないことに違和感あったんだよね。いくら元気キャラと静かなキャラだとしても、希美がみぞれに合わせる気がないように見えた。これはソロが最初噛み合ってない理由と一緒で、みぞれは見放されるのが怖くて遠慮していて、希美は置いてかれて絶望するのが怖くて強がる。

・動きの癖から感情を表現するの好き。希美は強がって聞こえのいい言葉を並べてる時(違ってたらごめん)に、後ろで腕を組む。みぞれは嫌な気持ちになったり申し訳なく感じている時に、髪の毛を触る。

・負の感情というか、ドロドロした重い感情がある。みぞれは希美と離れるのが怖くて、この時間が止まってほしいと思ってる。
希美はみぞれの音楽の才能に嫉妬している。だから、先生と親しげに話すみぞれを見て無視してしまう。進路決まってないのに一緒に同じ音大目指そうとする不和が大好き。

・リズと青い鳥の関係性は、お互いどちらの立場でもあると思う。相手が自分から遠ざかるのが嫌で、閉じ込めたくなってしまうのは、お互い一緒だよね。(意味合いは違うけど)でも、みぞれの方がより切実で代わりがきかない感情を向けていると思う。みぞれは希美との演奏は窮屈かもしれないけど、それよりも希美と一緒にいれない方が嫌なんだよな。対して、希美はみぞれの他に友達もいる。とはいえ、みぞれとの出会いをハッキリ覚えていたり、自分の知らないみぞれにモヤつきを感じたりしているから、大事な友達ではある。でもみぞれの重い気持ちとは違うという違和感が希美にはある。だからこそ、最後の告白で、希美は「みぞれのオーボエが好き」と答えたことが、劣等感でみぞれの成長を縛るのをやめると同時に、みぞれの気持ちに応えるのを延期したように見える。それでも
、みぞれは「希美のすべてが好き」なんだよ…唯一の友達であり救済者だし、ベクトルの違いだけでなく重さも違うと思う。みぞれは希美が幸せでいてほしいから、希美が選択をしたならそれに続くしかないし、希美の言葉でこの先も音楽続けられるんだろうし。

・最後の通学路で横並びで歩いてる二人、良い。支えられるように努力する、時間をちょうだいと希美は成長途中で応援したい。でも二人の感情や重さ、性格の違いはまだ残っているから、未来が不安になるんだよな〜。今は二人鎖を解いて羽ばたこうとしてるわけだけど、一生背中を押せるのか………ハッピーエンドに見えるのにこの不安感が……絶妙!!!好き!!!
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