リズと青い鳥の作品情報・感想・評価

上映館(2館)

「リズと青い鳥」に投稿された感想・評価

粗忽者

粗忽者の感想・評価

4.4

このレビューはネタバレを含みます

とんでもなく繊細な作画にまず度肝を抜かれた。表情と動作で見せる心情表現の演出も感覚的に理解させられるレベルに落とし込まれていて、ただ見てるだけで涙が出そうになった。

物語としては劇中劇のモチーフを多用し過ぎている点が目についてしまったが、現実においても珍しい話ではないであろう「友達の呪縛」について十分に描けていた。

最後の最後に本当の意味で彼女たちは友達になれたのではないだろうか。
シンプルで普遍的なボーイミーツガール物のそこかしこにメタファーを散りばめて奥行きを持たせた「たまこラブストーリー」と比べると、どうしてもぱっと見からして観念的だなぁと思ってしまう。
ローアングルの足元のカットはあまりに多くて疲れてしまった。徹底して足元で感情を語るという実践は分かるし、青い鳥と違ってどこまでも自分自身の足で歩いて行かなくてはいけない人間の物語っていう意味もあると思うのだけど、いくらなんでも多用しすぎなのではないか。「互いに素」とかもラストの件含めてちょっと喋りすぎな気が。
どうしても持たざる者に感情移入してしまう自分としては、希美が階段越しにみぞれを見上げるシーンは苦しくなってしまった。
それでも、最後すれ違いながらも同じ足取りで同じ道を並んで歩いていくシーンは感動的。

このレビューはネタバレを含みます

百合系ってことしか考えずに借りてしまったけれど。

「響け!ユーフォニアム」のスピンオフ作品と知ったのは鑑賞後。
そちらはまだ未鑑賞なんだけど大丈夫だったのかなと不安に。
全然良かったからこそ、外伝なら元を知っていれば更に楽しめたのかも…伝わるかなこの感覚。

澄んだ綺麗さに満ちていて、心が洗われるよう。
ドロドロした百合なんかを期待してしまった己が恥ずかしい。
体の中の悪い成分が涙となって流れ出ている様はまるでデトックス。
その瞬間こそあっという間だったけど、後味もほんのりほっこりして良い。

残念だったのは登場人物がやたら多くて、それぞれにスポットを当ててほしいけど時間的に無理ィという心苦しさ。
もう自分で短編集か、萌え4コマ漫画妄想するしかないとか考えていたら。
スピンオフ…そりゃ元祖があるならこうになる。なんか調べたら同名の登場人物いるし…。
急いで元を観ないとなって焦っています。
TJ

TJの感想・評価

4.5
ユーフォのスピンオフとして以上に単体作品として尊い、素晴らしい
監督がシリーズでも演出をやっていた山田尚子さんで、TV版以上に繊細で美しい表現をされていた
特にラストの変化についての見せ方が上手く、派手なことをしなくても充分見せられる演出力の高さを感じた
FREDDY

FREDDYの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

吹奏楽に青春をかける高校生たちを描いた武田綾乃の小説を原作に、テレビアニメ第2期に登場した鎧塚みぞれと傘木希美の2人の少女が織り成す物語を描いた、テレビアニメ「響け!ユーフォニアム」の劇場版作品である本作。何となしに気軽な気持ちで暇つぶしになればと視聴をはじめてみたのだが、暇つぶしどころか心を大きく揺さぶられ、最後の最後まで目が離せずにいましたし、視聴後には思わず「すごい」と言葉を漏らしてしまいました。街はずれの湖のほとりの家に一人で暮らしている、両親を亡くして孤独を感じていたリズと、孤独だったリズの心のすき間を埋める特別な存在である、少女の姿となった青い鳥の物語が描かれている童話『リズと青い鳥』を背景に、北宇治高校吹奏楽部の無口でおとなしい性格のオーボエ担当・鎧塚みぞれと、"大量退部事件"で一度吹奏楽部を退部し再び戻ってきたフルート担当の傘木希美を軸に描かれる物語は、儚くて切なく、それでいて美しくて力強い"友情"が繊細な心理描写とともに映し出され、物語としては安易だが、少女たちが抱えている気持ちや想いというものが台詞ではなく足元や仕草で表現されていることや、"楽器を通して音で気持ちを伝える"という、音楽を題材とした作品にはありがちな演出ではあるが、2人が出る高校最後のコンクールの自由曲『リズと青い鳥』の、第三楽章のオーボエとフルートが掛け合うソロパートの通し練習時に見せる"音の会話"は画面を見ずとも音だけで気持ちが伝わってきますし、本作はとにかく"表現力"がずば抜けて良かったですね。さすがは山田尚子監督といったところ。はじめはひとつひとつのシーンが長く感じてしまい退屈な作品だと思っていたのだが、それは全くの間違いで、ひとつひとつのシーンに意味があり、どのシーンも無駄になっていないことも高く評価したいですね。本作は本当に素晴らしい作品でした。オススメの一作。
su

suの感想・評価

-
説明を極力省いた画がとても映画的でした。尊いってこういう時に使うのが正解なんじゃなかろうか?
tyaneri

tyaneriの感想・評価

4.3
解けていってしまいそうな線で描かれた高校生 の 甘くて淡くほろ苦い繊細な時間。
純粋でまっすぐな 友達に対する“すき“ こういう感覚、懐かしい。
音を重ね合わせてゆく過程とか…。
会話の間合い 表情の変化にはっとなる。机 廊下 音楽室 上履き 切り取られる一瞬が印象的で、そこに絵本の世界を織り交ぜた優しい映像美。包み込む切なげな音楽もいい。
『リズと青い鳥』、遅ればせながら見たのですが、ちょっと、、、、、、これは、、、、、、、、言葉に出来ないくらい良かったです。。。。。
進路を控えた高校生2人の、痛い程に繊細で切実な青春映画の大傑作。。
優れた青春映画はどんなスプラッターよりも痛くて、どんなスリラーよりも息ができない。
友人の大事な宝石箱を、覗き見したような気分になりました。

差し障りのない言い方であえてジャンル分けするならば、女性版ブロマンスって感じです。

遠くから見ると普通だけど、拡大するとヒビだらけの淡くて儚い人間関係が素敵でした。


noteにネタバレ考察書いてます。
https://note.com/sm0k3/n/n32214686ff4a
面白かった!意図はわかるんだけど、若干最初はたるかったかな。それでもとても面白かった。演出も好き。
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