YuhkiBegona

マーシャ・P・ジョンソンの生と死のYuhkiBegonaのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

・一番印象に残っているのは、ゲイ・プライド・マーチでシルビアが演説した実映像。
なぜLGBTのTだけがこうも扱われてしまうのか、それは自分で今後調べていかなければならないけど
あんなブーイングが起きるなんて、あなたたちは何のために解放運動をしているのか?と問うた。
とにもかくにも演説中のシルビアは本当にかっこよくて、舞台もセリフもまるで用意されていたかのようなドラマチックな場面だった。
正直に生きている人にしか出せない迫力だと思った。

・マーシャが太陽ならシルビアは月のような存在だと、序盤はそう思って観ていたけど
逆なのかもしれないどころか、そんな表現ではまかないきれないくらい"マーシャあってのシルビア、シルビアあってのマーシャ"を観終わってから感じた。

・マーシャ、そこにいればぱっと花が咲いたような雰囲気に一瞬でなったのだろうな。発する言葉や雰囲気、関係者の話す彼女の印象、全てが優しくて鮮やかだった。
鑑賞前にwikiで彼女の経歴をざっと見た。たくさんの苦しいことを経験していた。
その過程で色んな人と関わり合って、支え合ってきたのだろうか?そういう人にしか出せない優しさが彼女にはあるなあと、勝手に思ってる。

・「花はしおれたらどうなるのかしら?ただ枯れて忘れ去られるだけなの?」
-「きっと種を残してより大きな花を咲かせるわ」というやり取り。感性の鋭さが窺える。大衆の求める美しさに固執せず、自分自身の美しさを大切にしてきた人の証だと感じた。
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