babaちゃん

妻の愛、娘の時のbabaちゃんのレビュー・感想・評価

妻の愛、娘の時(2017年製作の映画)
5.0
前半の墓騒動の大爆笑から涙が出て仕方がない後半。
時代で変わりゆくさまざまな価値観。
それぞれの立場や気持ちを細やかに描く。

村に残る貞節門「貞女は二夫にまみえず」儒教の教え。
出稼ぎに出たまま帰らない夫の墓守おばあちゃん。
夫は出稼ぎ先で恋愛結婚し子どもを持つ。
同じようなことは多くあったのだろうな。
記憶の夫は若いままのおばあちゃん。胸が痛む。

国争乱の最中1950年に婚姻法施行。
ので、1953年の婚姻証明取得は困難がわかる。

第二夫人なる母が亡くなり亡父の墓を移したい娘。
自己中心の娘、シルヴィア・チャンの演技の巧さ!
旦那さんも娘の恋人の夢追いアダ―も男性陣がいい!

墓守おばあちゃんを題材にするTVクルーの娘。
TVでおばあちゃんが静かに熱く語る胸の内。
写真を見つめる姿に涙が溢れる。

一つの疑問がうまれる。
なぜ母は愛する亡夫を正妻の元に返したのか?
分かる気になる素晴らしい作品。
皆が相手に寄り添うことができる最後がステキ。
涙で目が腫れる。
エンディング曲歌詞がよい。
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