福福吉吉

オンリー・ザ・ブレイブの福福吉吉のレビュー・感想・評価

3.0
森林消防隊の指揮官であるマーシュ(ジョシュ・ブローリン)は自分の消防隊を森林火災の現場において前線で活躍できる「ホット・ショット」に認定されるべく動いていました。そんな中、過去に薬物経験のあるブレンダン(マイルズ・テラー)は、彼女の妊娠を契機に一念発起し、森林消防隊への入隊を志願する。周囲の不安をよそにマーシュはブレンダンの入隊を許可する。隊員たちが厳しい訓練に挑む最中、山火事が発生し、マーシュの森林消防隊が出動した。

ストーリーとして前半に森林消防隊のホットショットへの昇格まで道のり、後半にホットショットとしての活躍が描かれており、登場人物としてマーシュとブレンダンのそれぞれの行動を軸にしてストーリーは進んでいきます。

前半はマーシュとブレンダンの環境や人間関係を描いていますが、特に意外性のある出来事は無く、ただ淡々と流れていき、あまりメリハリを感じず、少しインパクトにかける気がしました。マーシュのホットショットへの昇格にかける意気込みは分かるのですが、観ていて少し短気な感じがしていまひとつ親しみが持てませんでした。また、ブレンダンも意外とあっさり隊員として周りに認められたため、観ている側として盛り上がりに欠ける気がしました。

後半になると、ホットショットとして森林火災での活動がメインになって、激しい火災に対応する活躍を観ることができて、観ていて厳しさや緊迫感に溢れる映像を楽しむことができました。
しかし、ブレンダンが脱退する話が盛り上がりの腰を折り、対応したマーシュの辛辣な返答もあって気分が良くありませんでした。

ラストは呆然としました。事実に基づくストーリーであるが故の仕方がない部分ではありますが、あまりにも急すぎて最初は理解できませんでした。

本作のどこまでが事実なのか分かりませんが、映画として観ると私はいまひとつ気持ちが乗らない作品でした。ラスト以外に特に心に突き刺さるものが無く、面白みを感じることができませんでした。しかし、森林火災の怖さは充分に伝わってきましたので、観て良かったと思います。
福福吉吉

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