ごんてぃー

オンリー・ザ・ブレイブのごんてぃーのレビュー・感想・評価

4.2
実話ベースの映画大好きマンなので、もちろん本作も個人的にはヨダレものな作品でした。
元になった事件についてそんなんあったなくらいの記憶でほぼ無知の状態で足を運び、映画館を後にした私を待っていたのは「えっ」の一言なのでありました。
本作はいわゆる闘う公務員のお話。アメリカのとある山岳地帯を襲う森林火災から人々を守るべくその最前線で活躍する森林消防隊のエリートチーム、「ホットショット」隊の誕生と勇気溢れる活躍を描く人間ドラマです。

おそらくはマイルズ・テラーとジョシュ・ブローリンの二人主人公体制だと思うのですが、やはり本作の主人公は「ホットショット」隊とそれを取り巻く全ての人々なのだと思います。
流石に全てのメンバーの人物像を掘り下げてはいなかったのですが、主要キャラが公私含めてその絆を深めていく過程が、各々の葛藤を入り交えてドラマティカルに描かれていきます。
キャスティングがとにかく見事で、かなり実際の人物たちに似せているところにも唸ります。メインの2人の他、今最もニット帽が似合う男、実録ものに引っ張りだこな気がするジェームズ・バッジ・デール、テイラー・キッチュやジェニファー・コネリーなどの隙を生じぬ脇の固め方は見事です。

ただ、脚本にイマイチ緩急のメリハリがなかったのが残念でした。
だからこそ私が「えっ」の一言で終わってしまったクライマックスが、感動を誘うスイッチになりきれていなかったのではないでしょうか。勇気というテーマをもっと全面に押し出して、脚本を弄ってもよかったように思います。
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