このレビューはネタバレを含みます
グランドブタペストホテルとかスターリンの葬送狂騒曲とか、あの手の情報が入り乱れる構成が大丈夫であればおすすめです。
正直この手の映画の感想はもう一回くらい観てからじゃないと難しいのですが、初見の印象をば。
外を自由に歩く鳥、カゴの中の鳥、動物園の檻の中の動物、これは意図的に入れた比喩の描写なのかな。
最初から最後まで都度幸せの象徴のように鳴り響くブラスバンドの曲。
頭を掻き乱すようなリズムと繰り返しで、大体一波乱おきる前兆。
ユーゴスラビアという亡国の激動の歴史を考えればそれを体現した映画ということではピッタリなのかもしれないです。
見て良かったな、と思えた一番の理由はエンディング。
例のブラスバンドの演奏が鳴り続く中での終わらない狂騒と永遠の幸せ、ちゃんと演奏し終えたのはこのシーンが初めてでは?
描写としては100点満点で好きなやつでした。パンズラビリンスはハッピーエンドと思ってる人間の感想です。