元SMAPの3人が主演する三本のオムニバス+α。
今の邦画にあまりない個性的な短編集でありながら、最後まで見てみると元SMAPの3人の新しい旅立ち映画でもあったと思う。全体的には元SMAP以外の俳優の魅力を出してるのに、最後にはそう感じる不思議さ。
『ピアニストを撃つな！』は馬場ふみかが特に良く、稲垣五郎は主役ながら脇に回ってる印象。ま、稲垣五郎と草彅剛は映画俳優として確立してるから余裕を持ってあの位置にいれる。
『慎吾ちゃんと歌喰いの巻』は今後の方向性が最も不透明な香取慎吾をそのまま映画にした意欲作。
『光へ、航る』が短編として最も完成されてた。普通なら感動だけの再生の話にヤンキー的な人間のどうしようもなさを混ぜ、肝の部分にも容赦なく笑いを入れてくる。その難しい役どころに応える草彅剛と尾野真千子。
太田光の面目躍如。やはり彼は長編映画を撮るべきだ。
オムニバスのまとめの『新しい詩』。無理矢理なまとめなのにスッキリと受け入れられ、この映画が元SMAPの新しい旅立ちなのだと伝わってくる。SMAPファンは見に行った方がいい。
