やん

娼年のやんのネタバレレビュー・内容・結末

娼年(2018年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

ざっくり言うと、何事においても無気力だった大学生の主人公・リョウが、様々な女性の様々な欲望を満たす娼夫に生きがいを見出していくお話。


まず、このネタバレをご覧の皆様、ありがとうございます。

この作品は、AV男優・松坂桃李の誕生というか、「あ、松坂桃李ってホクロ多いけどお尻にもあるんだ!キャッキャ!」という発見ができるくらい、むしろ後半になってくると「えーなんかもっとすごいのないの?目隠し拘束SMプレイとかないの?」と、ノーマルセックスの感覚が狂い出すような、そんな作品です。
この際だから言っちゃいますが、物語は松坂桃李の揺れる尻から始まります。プルプルです。

主人公は、大人の女性たちに抵抗を抱くことなく優しく受け入れ、女性たちも主人公自身も、どんどん非現実的な日常に染まっていきます。BGMはどこか重め暗めで、(え〜!なんかこれからすごいこと起きちゃうんでしょ!?そうでしょ!?)と思わせておきながら、否、実際はただのエロ。ただのセックス祭り。至るところにコメディの要素が盛り込まれていて、サングラスをかけながら尻を叩く松坂桃李には同情の念すら抱きました。

ただ、松坂桃李目当てでいく女性はぴったりの作品だと断言できます。
これ観た処女の方は、もう処女卒業。「初めての男は松坂桃李でした」って言えるレベル。処女は必見です。むしろ松坂桃李で卒業したい方、こんなネタバレを読んでる暇はない、ダッシュで映画館へGOしましょう。
処女でなくても、記憶が上書きされて松坂桃李が初めての男になること間違いなしです。

日本全国の女性方、ぜひ、この春は松坂桃李に抱かれていただきたい。


…と、完全にミーハーな感想を書いてしまいましたが、今作のポイントは主人公・リョウの「中年女性の捉え方」ですね。
年上への抵抗がない理由として、10年前に亡くなった母親の面影を追っているという悲しいものですが、「歳をとることを後ろめたく思う必要はない」という彼の考え方に、女性はかなり救われるのでは。

(昔読んだ石田衣良の小説にこのような内容が書かれており、印象的で覚えていましたが、著者自身がこのような考え方を持ってるのかも。だとすると、今回の映画はきちんと著者のメッセージを汲んだ作品になっているようですね)

ちょうど三浦監督が舞台挨拶に来てくださり、どのエピソードを起用するか悩まれたとおっしゃっていました。
どうせなら…ということで、中でもパンチが効いたエピソードをチョイスされたようですよ!
デリケートな話題だから笑って良いのか…?との意見がありますが、監督自身「コメディ要素を詰め込んだ」とおっしゃっていました。

何はともあれ、松坂桃李の演技力には脱帽です。ただのイケメンではないところが彼のステキなところ。
これからも活躍を期待してます。
やん

やん