ミャクロッタ

セント・エルモス・ファイアーのミャクロッタのレビュー・感想・評価

4.1
僕は”ブラット・パック”映画にめっぽう弱い。その定義のハッキリとした線引きは僕もよく分かってないが、内容/出演陣という点ではその中心映画となるのが『アウトサイダー』、『ブレックファスト・クラブ』そしてこの『セント・エルモス・ファイアー』だと思っている。大学の同窓生7人が社会に出て、人生に、恋に葛藤する姿を描いた青春ドラマの傑作。月9ドラマ「愛という名のもとに」はこの映画の影響を大きく受けているのは明らかで、脚本の野島伸司は本作にインスパイアされたことは公言しているという。7人それぞれの人生に悩むエピソードが描かれていくが、そのファッションや生活スタイルもこのブラット・パック映画の見所。エピソードとしてはエミリオ・エステベス、アンドリュー・マッカーシー、この二人のエピソードがお気に入り。どうしようもない男を演じたロブ・ロウはその容姿もだが憎めないクズ男として、男から見て憧れの対象である。デミ・ムーアの全盛期はよく言われる『ゴースト』ではない。『きのうの夜は』と本作が彼女の全盛期なんだ!その美貌とハスキーボイスに恋をしない男がいるのか⁉︎『ブレックファスト・クラブ』と180度違う清楚な姿を見せるアリー・シーディのキュートさも見逃せない。ハッキリ言って僕の青春時代は90年代で、ガキんちょだった80年代に思い入れはない。しかしながら未だに僕を熱くさせるのは80年代の映画や音楽で、これは”ブラット・パック”への強い憧れから来ているモノなんだと思う。