konoesakuta

カメラを止めるな!のkonoesakutaのレビュー・感想・評価

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
5.0
遅ればせながらの鑑賞であったが。

私の映画鑑賞人生Best10に余裕で食い込む作品になった。私も相当数映画を観てきたが…。この完成度は素晴らしい。

ゾンビ映画のオマージュとして世界最高峰。低予算映画の星どころではない。低予算映画の恒星だ。これに比べたらブレアウィッチとかパラノーマルあたりは紙に丸めて深海に沈めたい。

何一つネタバレは許されない(いつもネタバレ寸前というかネタバレしているレビューを書いている自分を猛省)。

プロだ。1人残らずプロ。何もやり残しがない。アイディアをどこからか盗もうがなんだろうが関係ない。伏線を張りまくった後に出てきたイレギュラーもまた伏線に使ったのだろう。さらに物語自体が面白いのだからいうまでもない。

まさに一瞬たりとも見逃せない。

今ならまだ、今ならまだ映画館でこの映画を観ることができる。私のように大感激する必要はないが、観ていないのであれば是非。

別に伏線回収型の映画をそこまで愛しているわけではない。しかしまさかこんな所で私のBest10が更新されるとは思わなかった。

途中であまりの完成度に涙を流してしまった(ストーリーが、とかだけではなくて)。私にとってそんな映画は唯一無二。作品が終わったときに拍手したかったが恥ずかしくてできなかった。劇場映画でそこまで思ったのは初めて(家でロッキーホラーショーを観ながら手を叩くことはあるが)。

でもすごすぎる。これはすごい。力作とか秀作のレベルではない。天才作。

監督はナイトシャラマンのようにこの後これ以上の作品を撮ることはできないだろう。だがこの監督に予算20倍以上で次回作を撮らせてあげてほしい。誰か。

パンフも買った。私もやり残しはない。

さてここまで情熱的に書いて、私もかなり落ち着いてきた。私の大好きなシャイニングやアメリカンビューティやユージュアルサスペクツを123に据え置いたままにしておこうと思う。上記三作は何度も観ているし何度観ても面白い。

では私にとって本作はどんな映画なのか。

二度と観ない。この熱い熱い私の中の賛美、初期衝動を胸に秘めたまま一生の宝物にしたいと思う。