ほだ

ゴーギャン タヒチ、楽園への旅のほだのレビュー・感想・評価

2.9
原色を多用し原住民やその風景をモチーフとしたちょっと神秘的でもある作風のゴーギャンの絵が好きで、ゴーギャンが開眼した地であるタヒチに焦点を当てた本作を鑑賞。

この映画ではゴーギャンのタヒチでの生活振りを中心に描かれている。どのように絵画に取り組んだかというより、日常生活。やはりタヒチに渡っても貧乏暮らしで、借金したり、海で魚をとったり、港湾で肉体労働したり。その中で絵を描く。テフラと結婚してからは彼女をモデルに充実した生活を送るも長く続かず。テフラとゴーギャンの弟子(もどき)との浮気まで。ストーリーとしては、本当にありふれた、目新しさのないもので、普通の日常。こんな生活からよくあんな傑作が生まれたものだと訝しく思う。きっとこの映画で描かれていないターニングポイントがあったんだろうと思う。

観賞後、Wikipediaを見てみるとテフラって13歳だったそうで驚き。一方、ゴーギャンは42歳くらい。なのにゴーギャン演じるヴァンサンカッセルが凄く年を喰ってる感じで、結婚って言ってもお爺ちゃんと孫にしか見えず、そこはずっと違和感を抱えたまま。ストーリーもキャストも中途半端で、タヒチで画家ゴーギャンとしての作風の完成の過程の描写を期待していただけに、残念な印象であった。
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