今年一番楽しみだった作品！
PTAの新作でダニエル・デイ=ルイスの引退作品。
良質な時間を過ごさせてもらった。
PTAの作品はいつも観終わったあと、
呆然として、うまく消化するのに少し時間がかかるが、今回もまだぼーっとしている。
毒をもって、毒を制す？ではないけれど、アルマとレイノルズの関係が変わって行く様子は、息を呑むような緊張感があった。
いちウェイトレスに過ぎなかったアルマ、
頑なにスタイルを崩さないレイノルズ。
お互い愛し合いながらも、ふたりの間にあった隔たりは決して無くなることはないのかと思っていたが、そこが崩れていくのが面白い。
可愛らしかったアルマが来世でも、レイノルズと結ばれるというシーンは狂気じみていた。
姉のシリルの存在感はすごくて、いつか何か秘密でもばれるのか、ほんとうは姉でないとかいろいろ邪推してしまう、これもまた緊張感を保ってくれる。
ゼアウィルビーブラッドも、ザマスターも、神にも近いような絶対的存在が崩れていく様を描いていたといえばそうかもしれない。今回もやはりその感じが出ていた。
ダニエル・デイ=ルイスがこれで最後なんて残念だけど、これが最後なら文句はない。
音楽も素晴らしかったなあ。
