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ベン・イズ・バックのtdswordsworksのレビュー・感想・評価

ベン・イズ・バック(2018年製作の映画)
3.8
『ビューティフル・ボーイ』も気になったけど、リアリティを感じにくい薬物中毒モノを短期間に2本も観ようとは思えなかったので、ルーカス・ヘッジズに惹かれてこちらをチョイス。ルーカスくん最高でした。

劇中の時間経過を24時間以内に収めてサスペンス要素を濃くしたのは大成功でしょう。ストーリーテリングには多少の無理があるけど、お母さんのキャラクターさえ受け入れられれば、終始続く緊張感のために没入できるはず。

治療薬の過剰摂取の問題に触れたり、ローカルな人間関係の中で薬物乱用の連鎖が起こることが更生を阻むことや、依存症患者に対する肉親とそれ以外の接し方の違いなんかが、薬物中毒の問題と疎遠な僕にもわかりやすく描かれています。それが興味深くて、自分の周囲にある別種の問題にその要素を当てはめながら見ることができるのが、この映画の秀逸なところです。
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