Siegward

日日是好日のSiegwardのレビュー・感想・評価

日日是好日(2018年製作の映画)
3.5
『お茶』って習慣であり日常なんだろうな、と感じる映画。


形から入り一期一会の心構えまで、お茶が生活の一部となった主人公を巡りゆく季節の中で描く。派手さはないものの、わびさびを表現したような画作りの良さがあり、つつましい美や時間の流れが織り成す美を感じられる。あと、茶菓子が何気に美味しそうなのも好印象。

その一方で、邦画によくあるダサい演出は気になる。

まず、主人公の心理をモノローグで過剰に説明するのは不要では。茶道の精神性を映像だけで描くのは難しいけど、心情説明までするのは作品の余白を損なうだけだと思う。また、感情の爆発としてシャウトさせるのもどうだろう。そんな叫ぶかな?と違和感。

ただ、本作はこの題材で10億超えのヒット作なので、大衆娯楽映画の演出としてはそれで合っているのかもしれない。自分は大人向きのミニシアター作品として評価しているので、ちょっと引っ掛かるのだけど。
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