原作を読んでとても良かったので映画も観てみました。
原作を読んでいるときにイメージしていたのは黒木華さんでも樹木希林さんでもなかったので、最初は違和感がありました。
神奈川県民としては「その時代にそうにゃんはいないよー」とか「シーキャンドルもまだないはずよー」とかせせこましいツッコミを入れつつも、原作に沿ってさりげなく横浜を散りばめてくれるのは素直に嬉しく。なによりもミスター横浜の鶴見辰吾さんをキャスティングしてる時点ですべてが水に流れる強さ。
正直、黒木さんの演技はそこまで巧くないと感じました。でもだからこそ良かったのかも。飾らない自然さや不器用さが玄人感で潰されない。地味顔を生かして場面場面で化粧も髪型も服装もトーンが違う。素材として「受け」の能力が高いのでしょうね。それもひとつの演技力なのかな。
対して樹木さんは演技がどうとかを完全に超えている。人生をそのまま伝えてくるといった感じで、演技力とか違和感とかを無にしてしまう。
この両者の対比とバランスが素晴らしかったです。そして鶴見さん。この三者が絶妙で強く印象に残りました。
他にも有名俳優さん出てますが、あれこれいるよオールスターズな印象にならなかったのは幸い。
ふと立ち止まっちゃった人
ふと振り返っちゃった人
このままでいいのかなって人
そんな方々は観てみるといいと思います！
