劇場鑑賞83本目。
日本映画としての”静”を追求したような映画。
そして樹木希林から黒木華への色々な意味での伝承。
お茶のことは全く知識が無かったので自分も希林さんに教わってるような感覚だった。
「一期一会」茶会のことわざでもあるこの言葉、この映画はそんな日本の美しさを描いた作品だった。
『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』では若者の絶望感を、『さよなら渓谷』では男女の共依存、『まほろ駅前』では様々な人間と社会を、『セトウツミ』では男子高校生の日常、『光』では人間の不快感と性欲を描いた大森監督が『日日是好日』で日本的な美しさを描いたのはとても意味があると思う。
雨の音、木々の揺れる音、風の音、最近意識して聞いてなかったなあ、とか、この映画を観て感じた。日常の音の素晴らしさ。あと冬の朝のあの痛い感じ。もうそろそろ冬が来るなあ、この映画をこの季節に観れてよかった、冬が来る前に観れてよかった。