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日日是好日の716のレビュー・感想・評価

日日是好日(2018年製作の映画)
3.8
お茶を通して、心の豊かさを養う映画。

高校生の頃、お茶菓子を食べたいという不純な動機で、3年間茶道部にて裏千家を習ったことを思い出した。

辞めてしまった今では、もう礼儀もお作法もまるで忘れてしまったけれど、ずっと続けていると、思春期の頃とはまた違った感覚を得ていたかもしれない。
日本のわびさびや、四季の感じた方、日々を生きるということ。

心を落ち着かせる時間というのは、日常の中で、私自身、時間を作り出さないと勿論していないし、それすらも考えることもしていないことに気づいた。
ただ、携帯電話を触ったり、テレビを見ている時間は至福の時で、ほっとする瞬間だけれど、心を落ち着かせるとは、また違ったことだと思う。

そういった心を落ち着かせるという行為が、お茶なのかもしれない。
自分と向き合う時間、お茶を通して、風の音や陽の光、雨の降る音や雪がまう様、、
そのような、当たり前のように気にかけてもいないことに気づける力、自然の中で生かされていること、日々同じ日常の繰り返しの有難みを感じること。様々なことに感謝し、生かされていることに気付かされる映画だった。
日本て、いいなぁ。
丁寧な暮らしをしたい。
日本人らしさをもう少し養っていきたいと感じた。
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