希林さんは、
「もうこれが最後の作品かもしれない。」
と常に思いながら、最後の最後まで演技をし続けたのだろう。
生活の中、自分の人生で大切なことが明確で、それ以外のことは飄々と受け流しながら、生きる彼女の人としての深みや強さが、私たちを魅了してやまなかった。
「何でもかんでも、頭で考えちゃうんだねぇ。」という台詞が印象的。
大概のことは、Googleで調べればすぐに答えが見つかる時代。
私達はすぐに安易に答えを求めようとしてしまう。
ハウツー本ばかりがベストセラーに名を連ねる時代。
すぐわかることと、すぐには分からないことが世の中にはあって、やり続けることでしかわからないことがある。
すぐには分からないこと中にある大切さを教えてくれる作品。
四季折々の、お菓子や掛け軸が美しかった。