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とんかつDJアゲ太郎のssr701のレビュー・感想・評価

とんかつDJアゲ太郎(2020年製作の映画)
2.5

これは原作のマンガを読んで知っていました

読み始めるまでは
失礼ながらバカにしてましたが
読み進むうちに完全にのめり込みました
音楽を表現したマンガとしては
TO-YやBECKと並んで
評されてもいいと勝手ながらに思ってます
週刊少年ジャンプのマンガ
特に「キン肉マン」のノリにも似た
熱いものがあるマンガではないでしょうか

さて映画のほうですが
残念ながら面白くなかったです…
ただし自分の思い入れの強さのせいもあると思います

「原作と違う」
「原作ではこうだった」
あまり言いたくないのですが
どうしてもこういう気持ちになるので
知らずに見ればまた印象は変わると思います

まずキャスティングはそこそこ見事だと思いました
お父さんや
ころもちゃんなんか
特にそのまんまな気がしました
なので少しは期待して見始めたのですが…
「とんかつ屋とDJって同じなのか!?」
この決め台詞に至るまでが長い…長すぎます
しかもはっきり言ってません
なんですかこれは

主人公の友達連中も
確かに原作で活躍する場面があるのですが
ちょっと出すぎですね
彼らはここ一番で出てくるから良いのに…
タイムボカンシリーズにおける
おだてブタのようなキャラが
30分にわたって出続けてる
そんな感覚なのです


またヒロインの苑子ちゃんが
原作と全然違う性格でがっかりでした
めっちゃやさしいコなのに
ここではちょっとキツい性格になってます


原作ではとんかつの修行に出て
とある出会いと
序盤のヤマがあるんですが…
てっきりそこまでやってくれると思ってたので勝手に
裏切られ感も味わいました

そもそもとんかつ屋の仕事の方も
描かないと意味がないと思うのですが
そちらは完全におろそかになってた気がします
うーん…どうしても
原作との比較をして愚痴ってしまいます

クリエイターのみなさんが
このマンガから実際に音を出したいという
欲求にかられるのはわからなくもないですが
やはりこのマンガはマンガのまま
みんなの頭の中に鳴った音が正解なのかな
というのが自分の見解です
夢は夢のままでよかったのです
ドカベンもプロ野球編は
やめとけばよかったのです
清原の言うことなど
無視しておけばよかったのです
オフシーズンに集まって
明訓のユニフォームで合同合宿とかね
そんなことでは盛り上がりませんよ
主役らが出ない日本シリーズは
1ページで終わらせるとかね
そんなの悲しすぎますよ
まあドリームトーナメントは
大甲子園ほどではないにしても
良かったと言えますけどね
あとは最後の最後がどうにも納得が
いかなかったのが悔やまれますね

そんなわけで
この実写版ドカベンですが
川谷拓三が左利きながらも
殿馬を演じていて…
いかんいかんまた他の作品に
領空侵犯してしまいました


印象に残ったセリフは
伊勢谷友介の「不法侵入罪で訴えるぞ」
伊藤健太郎の「まんまとアゲられたよ」です

ああ残念
こんなことを
いじりたくなかったのですが
そういう性分です

華やかでさわやかに
終わった感じの映画ですが
悲しい気分でいっぱいなのでした
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