このレビューはネタバレを含みます
・「恋は雨上がりのように」
なんて素敵なタイトルなんだ。
あきらは店長に出会って、雨宿りできたから、また走り出せたんだろうな。店長への思いが本物なのか、逃げなのか、分からないけど、この"恋"は間違いなく鉛の空に差した光。
・「あたし、店長とメールしたいです」
涙を浮かべながらも清々しい表情のあきらが本当によかった。あきらアップのカットも、フロントメモリーの「ガンバロっかな今日は」が少し被るのも、店長の「ははっ」も本編の締めくくりとして全部最高だった。
あきら、雨上がってよかったね。
・「未練じゃねぇ、執着だ。諦めずに足掻いて、でも前に進もうとするなら、それは執着っていうんだ」
「でも、こいつが好きで仕方ないんだ。執着するしかないだろ」
「俺らは大人じゃない、同級生だろ」
まさか本作一番の推しがちひろになるなんて思いもしなかったわ。
夢を断念したあきらと出会ったことで、敗れた夢ともう一度向き合うことにした近藤。難解でも、怖くても、不安でも、好きなことを執念深く続ける。歳が離れたふたりの出会いが、互いを夢に向かって突き動かす。
社会人の今はちひろの言葉が刺さるけど、きっと高校生だったらあきらや倉田に心揺さぶられていたかも。きっと、いつ観ても元気をくれる。