このレビューはネタバレを含みます
・「友愛数、神の計らいを受けた絆で結ばれた数字」
3桁と偶数くらいしか共通点なさそうな数字が、約数の合計数が互いの数字になる。なんて、ロマンチック。
博士とお母さんの最初の共通点に「友愛数」を持ってくることがめちゃよき。なんの企みも意図もない、数字で心を交わしたルートを含む3人の話の始まりにふさわしい。
・「賢い心が詰まっていそうだ。 君はルートだ。どんな数字でも嫌がらずに自分の中に匿ってやる。実に寛大な記号、ルートだよ。」
記号が優しくみえる、景色が豊かになる。どんな人にも分け隔てなく、寛大な愛のある存在。私にとって数学は正解を正しく導き出すためのものだったけど、博士にとって世界そのものだし、博士が教えてくれる数学は心が優しい感じがする。