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ゲティ家の身代金のmimusaのレビュー・感想・評価

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)
4.5
単なる誘拐劇と侮ることなかれ。
実話を元にしたフィクション。大富豪の孫が誘拐され、誘拐された子供の母親が誘拐犯と大富豪ゲッティの両者と交渉を行う話。

前半は大富豪ゲッティという人物の独特の人物像を中心に描き、後半は結末に向かってハラハラする展開になっていて、終始夢中に観れる映画。誘拐だけでなく、本当のテーマはお金、幸福、人生についても描かれているのだと思う。

実際にロサンゼルスのゲッティ美術館やヴィラ(駐車場代以外無料で美術品と庭を堪能できる。)を何度か訪れた事があるので、余計楽しんで観れた。

リドリースコット監督の映像は、重厚感があり上質。映像、構成、音楽など、普通の映画より頭一つ抜けている名作だと思います。豪邸の室内をかなりの広角で歪みのないレンズで天井から部屋全体を映した映像や最初のクレーンで俯瞰から人物と同じ目線の高さで追うカメラの映像など内容だけでなく絵で引き込まれる要素が多々あった。映画好きな人におすすめの映画。
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