映画好きの柴犬

ゲティ家の身代金の映画好きの柴犬のレビュー・感想・評価

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)
3.8
母は強し、金持ちはケチ

 大富豪ジャン・ポール・ゲティ(クリストファー・プラマー)の孫が誘拐されるものの、身代金の支払いを拒否した実際の事件を描く、クライム・サスペンス。

 愛を求めながらも金にこだわり人を顧みない「市民ケーン」を彷彿とさせるゲティに対して、息子を救出するため犯人、マスコミ、そしてケチな義父とのタフな交渉を続ける母ゲイル(ミシェル・ウィリアムズ)の意思の強さが印象深い。

 ゲティを演じたクリストファー・プラマーは、スキャンダルで降板したケヴィン・スペイシーの代役としてわずか10日間程度の再撮影だったにもかかわらず、これ以上の配役は考えられないほどのハマりっぷり。