ゆーたん

ゲティ家の身代金のゆーたんのレビュー・感想・評価

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)
3.8
誘拐された孫、救出する母、大富豪の祖父の3つの視点から実話をなぞりつつ、毒の強いスリラーに仕立てたのはリドリー・スコット監督の手腕。

ゲティの人間性を、他人の痛みが分からない単なる金の亡者という説明で終わらせなかったことに本作の魅力があると思います。彼が心の奥底で追い求めていた"バラの蕾"が何か示される場面に滲む孤独と空虚さは言葉になりません。

感情に左右されることの無いある意味、誘拐犯より手強いジャン・ポール・ゲティがそこにはいた。すんごい爺さんだったけど、自分の身内だったら嫌だな…。
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