顔が良ければ人生上手くいく、という残酷ながら至極当然に思える考えの持ち主を爆発させる。双子なのに、片方がブスで片方が美人の二卵性。どちらか片方を殺せば入れ替わった身体がもとに戻る、という神話的な設定もこの映画の神秘性を増している。「同じ双子なのにこんなに違うの」、と言い、時と場合によって褒める相手をコロコロ変える親が一番酷い。ただ、損な役回りになるのは、「精神的ブス」として育った人間なんだなぁと寂しくなった。ショットの強度があり、観ていてチープに感じるシーンが無かったのが嬉しいところ。これは、『少女邂逅』はかなり期待できそうだ。
