たなかじろうまる

GODZILLA 決戦機動増殖都市のたなかじろうまるのレビュー・感想・評価

GODZILLA 決戦機動増殖都市(2018年製作の映画)
1.0
スコアの最低点がこれだという。本来であれば0.1、あるいはもっと低く採点してたであろうが、これが下限と言うならば致し方ない。

容赦無く言ってしまうが、この作品は語るに値しない。
虚淵玄を始めとした製作陣が、ゴジラという長く続く日本の誇りと言っても過言ではない壮大な歴史を一瞬で終わらせるためにいらん努力をした、そんな映画だ。
ぶれっぶれなキャラ、思考を放棄した展開などが入り乱れ、救いようのない茶番劇を呈している。そこに何が喜べようか。

あいも変わらず主人公には成長が微塵も感じられない。小さいサイズがなんとかなったんだから、大きいのもなんとかなる、とかいう何の論理性もないご高説をつらつらと垂れ流し、散々やいのやいのと言っていた連中もあるシーンを境に盲従しだす。無論主人公も疑わない。
それで蓋を開けたら話が違うじゃないか、と。もう馬鹿ですか、としか言いようがない。
主人公ハルオに芯が通っていれば、まだ幾分か観れたものかもしれないが、実はそうでもない。
メトフィエスがいなければまともに決断を下せない金魚の糞以下の痴れ者なのだから。
最終的には、それがお前の使命とちゃうんかい、と言える役目を放棄し、仲間を取る。
大切なのは復讐よりも愛ですよってか、やかましいわ。軸がブレるのと思い悩むのは違うぞ、僕はそう言ってやりたい。

だが肝心なのはそんなブレッブレの人物像ではない。ゴジラだ。このゴジラがまだ救いようがあれば、評価は上がっただろう。だが、ゴジラも同時に被害者にさせられてしまった。
最後の最後でしか出てこず、出てきたら出てきたで、人間同士の対立の道具にしか使われていない。今までのゴジラには明確に見られたテーマ性さえも消失し、ゴジラさえもウロウロしているだけにしか見えません。徘徊老人ちゃうぞ、怪獣なんやぞ。
散々とっちらかした挙げ句、私たち人間が、星がゴジラに、とかなんとか言い出した時は、絶句しましたね。
おいおい、ここでまたエヴァ的なアレを入れるのか?とか感じる始末。あくまでまだまだ駆け出しの特撮オタクだが、僕はこれを怪獣映画と認めたくはないし、ましてや国民的シリーズであるゴジラの新作であるとは言いたくない。
こんなの喜ぶのは、キャスト好きな人だけではないか。酷だと思うが、そう言わないとやってられないのである。

終盤は虚淵節が炸裂。
ゴジラではなければ、なんとなく実感できた考え方かもしれないものが出てくる。だがこれはダメだ。
次回作でどれほど製作陣を入れ替え、完璧な質を叩き出したとしても、この惨状を打開することはできないし、いっそこのまま凍結してくれた方がいいのだと思うが、一先ずはこれにて怒りを収めたいと思う。
エンドロール後にあの怪獣を仄めかすが、最早失笑しか浮かばなかった。どうしてこうなったのか。