このレビューはネタバレを含みます
正直あまり期待はせずに身始めたものの、すぐ心を掴まれました。
「あ、私この映画好きなやつだな…」と。
キャンプに連れられて行くところから、母親とのお別れフラグが出ていたものの、キャンプでの世界観はすごくステキで。
良い友人との出会いとキレイな花火と…
母親が出て行ってからは、父親と暮らして行くのだけれど、出て行きたくてもまだ世話になるしか生きる術はないし、父親が喜ぶからアメフトをはじめたとか、現実的だなと。父親だって、母親が出て行ってからは一人で息子を育てて、大変だったと思う。
主人公が“今まで父親のことは人には話さなかった”のように言っていて、本当に辛いことって人には話せなかったりするよな…と思うと、一人で抱えていたことの重みがのしかかってくる感じ。
主人公が家を出てからの父親の心境の変化は、察するとすごく切なくなる…。「暴力をふるった夜は一晩中情けなくて泣いた」と言っていたけど、主人公からすれば「どうして親父が泣くんだ。辛くて痛いのは俺だ」と。すごくごもっともで。
それでも、後半、親子がわかり合おうと寄り添うところ、すごく苦しくてすごく切なくてすごく愛おしかった。後半はいろんな気持ちが溢れてきて涙が止まらなかった。
父親が難しい本を読んだり、息子に会えるように毎日お祈りをしていたり、息子との思い出を作りたがったり、切なくて切なくて…。
いろんなことを赦せないこともあるだろう。私もどちらかと言えば根に持つし、嫌いな人は嫌いと振り切っちゃう。赦すとは…考えてしまった。
最後の「imagine」の意味。想像することは誰でもできる。誰でもゆるされる。
もう一度見たい。たぶんまた泣くだろう。
※父親の暴力的なところ、ゾクゾクするくらい怖いのだけど、すごく格好良い人だな…と思って、見終わってから調べたらデニスクエイドだった…!
「オーロラの彼方へ」が大好きな私にとってうれしすぎて!!
てか、気づかなかった自分が不甲斐なかったけど…(涙)