自分の容姿に自信がなく、卑屈な性格のレネー・ベネットの将来の夢は美人になること。憧れは、レネーが通販のスタッフとして勤めている高級化粧品メーカー、リリー・ルクレアの新社長エイブリー・ルクレアで、同じオフィスで働きたいと思いつつも、通販事務所とは違うきらびやかな職場に立ち入ることに怖気づく始末だった。
ある日、モデル体型の女性であふれるジムに行ったレネーは、トレーナーの「夢は叶う！」という言葉とともに自転車から落下し、頭を強打する。目が覚めたレネーは鏡を見て、夢見た通の理想の姿に変わった自分を見て歓喜する。しかし美人に見えているのはレネー自身だけで、周囲の人からは元のレネーの姿のままに見えているのだった。
だれもが多かれ少なかれ持っているコンプレックスを、努力で乗り越えていく話はよくあるけれど、本人だけの意識をがらっと変えてしまうという衝撃展開。
いわゆるイタい主人公だけれども、圧倒的な自信と夢がかなった明るさに惹きつけられる。
ミシェル・ウィリアムスが笑える。
