プーと大人になった僕のくろいひとのレビュー・感想・評価

くまのプーと、おとなになったクリストファー・ロビンとのものがたり。

家庭より仕事を優先せざるを得ないおとなが忘れてしまったものを取り戻す、という典型。
そこにあるメッセージはとてもすてきなものだが、ややありきたりの解決におさまるのは、題材からしてもったいない気も。
なにより、秀逸な児童文学にあるべきメタファーがまったくきいていない。
じつはマデリンの素朴な欲求こそ、現代的なリアリティをともなってもっと掘り下げられるべきだったのでは。