1000円デーなので耳に入ったこの作品を鑑賞。
無知、好奇心、虚栄心、誠実……色々なメッセージが一本の話にまとめられていて感動。
まず、イエティたちの氷を駆使して生活する描写が楽しく感動。濡れた手で触れると氷がくっつくのを利用したり、氷を丸く削ったり。そこにのっかかるミュージカル描写も想像以上に気合が入っていて、サントラが欲しくなるほど。
話の本筋に入るまでに世界観を見せるのがうまく、引き込まれ、本格的に話が始動してからもテンポがよく進み子供が飽きない作りになっていた。
特に感動したのは終盤。主人公側が嘘で作られた平和によって問題を生み出してしまった流れで、それまでは浅ましく名誉を求めていた男が、最終的に真実で得られる名誉を捨てて、嘘で誠実さを見せつけるシーン。
嘘というものは、時として便利なもので、自分や大切なものを守ってくれる。しかし、そうして生まれた幸せは、ふとした歪みで崩壊してしまうし、産むことのなかった不幸を作り出してしまうだろう。たしかに、嘘を取り払い、真実に向き合うためには並々ならぬ苦労や覚悟が必要で、それほどまでに人は強くない。たからこそ、嘘に立ち向かうために踏み出す勇気＝小さくて大きい一歩、をこの映画から貰えたら素晴らしいと思う。
ギャグも安定していて、作品の中でしきりに言われる『ストーンはみんなを守る』がみせる物理的な答えに笑うとともにアツくなった。
噂以上の名作でした。
