イーライ・ロスといえば、『ホステル』や『グリーン・インフェルノ』といったR18指定のホラー映画を数多く手がけた監督である。そんな彼が『マッドマックス』を撮った後に『ベイブ』や『ハッピーフィート』を作ったジョージ・ミラーのように今までの彼とは全く違うファミリー向けのファンタジー映画を手がけた。
インタビューによれば、彼は幼少期に『グーニーズ』といったファミリー向けのアドベンチャー映画に大きな影響を受けていたと語っており、いずれそのようなジャンルの映画を作りたかったという。『ルイスと不思議な時計』はそんな彼の夢がかなった映画である。
イーライ・ロスの新しい一面が見られる映画のようにも感じるが彼ならではの若干ブラックの聞いたシーンもあり、ところどころやはりホラー畑の監督であるなと思った。そういえばスティーヴン・スピルバーグだってそんな監督である。『激突！』や『ジョーズ』といった怖い映画を作った後に『E.T.』などを作っている。
やはりファンタジー映画というのは、ホラー畑の監督やグロテスクな表現を得意としている監督に任せるべきであると私は思う。
だとしたら、サム・ペキンパーがファミリー向けの映画を作っていたとしたバイオレンスの中に子供でも耐えうるアクションもうまく調理できていたと思う。実際彼は『キングコング』や『スーパーマン』のオファーもあったようであるし。
アメリカで好評を得いている『ルイスと魔法の時計』。続編が決まったとしたら、監督は勿論イーライ・ロスであってほしい
