なつめ

ある少年の告白のなつめのレビュー・感想・評価

ある少年の告白(2018年製作の映画)
4.0
「僕は僕でしかいられない」

同性愛者は矯正すべき!という考え方が最近までまかり通っていたことに驚愕。
矯正施設でのことは校外で口にしてはいけない、私物はすべて預ける、トイレに行くときは監視付き、などまるで刑務所のような実態。
誰も喋らないため外(親たち)にはまったく漏れていないのが怖い。
少年たちを閉じ込め、文言を唱えさせ、周囲の人間関係を分断させる、洗脳、虐待…
宗教の名を借りるとこんなことも許されてしまうのか。

母親が声を上げてくれて、味方になってくれてよかった。こういうとこ母親のほうが絶対に柔軟性があるように思う。
父親は牧師であることと、親であることの板挟みになってたのかなぁ…。
ラストは希望が持てそうな終わり方であった。

窓から腕を出すのは、家族や固定観念に囚われている自分と、自由になりたい気持ちの現れだったのかなぁ。

エンディングでサラッと流れた文章を二度見。
えぇ…ストレス発散?自分を投影してた?
許せん、と思ったけど、彼には彼なりの苦悩があったのか。
サイドストーリーも観てみたいなと思った。

主演のルーカス・ヘッジズは憂いに沈む表情がよかった。
二コール・キッドマンは美しく、ラッセル・クロウは激太りしていた(ショック)
なつめ

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