香

ある少年の告白の香のネタバレレビュー・内容・結末

ある少年の告白(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

豪華なキャストで送られる同性愛者矯正施設での実話の物語。

父がキリスト教の牧師であり息子が同性愛者だと発覚すると矯正施設に入れる。中には同じ境遇の人らが集まり、厳しい規律の中セラピーなどを受ける。もちろん危険な内容だったり洗脳と思しきセラピーも。

キリスト教では同性愛行為を禁じるような文章が聖書の中にはあるようで、同性愛については批判をしていないみたいです。なので施設に入所している人達は同性愛者ではなく「同性愛行為をした人」のようです。差別の禁止と同性愛行為の禁止は結びつかないようで差別とは捉えていないみたいでした。

親に入れられて始まったセラピーですが、ジャレッドはやっぱり自分は自分でいるべきなんだと施設への批判を募らせていきます。中には本当に「治したい」と思った人もいたり、「治したい」フリさえすればいいと思っている人がいたりと経過は人それぞれ。治そうとしない人に対してはまるで暴力によるお祓いの儀式。結局その方は自殺に追い込まれる事態に。すごく悲しかったです。

本当にそんな施設があるのかと疑いたくなるような話でした。アメリカでは、最近の2015年に同性婚が導入されるようになりました。しかし、法が変わってもキリスト教徒の同性愛者への批判は根強く残っているのが現状。宗教的な物の捉え方は人それぞれでこの問題は本当に難しく語られるべき物語だと言えると思います。
香