マンチェスター・バイ・ザ・シーでいい演技だなぁと思ったルーカスヘッジズくんがでているので、DVD出るのを楽しみに待っていた作品。しかもドランもでてたんだね!途中で、あれこれドランじゃない?と思ったけど、まさかこんなドランっぽい映画にドランが出てるはずがないと思って似てる人かなぁ、と思ってしまってた。もう一回見たい。あとびっくりしたのはフリー!サマソニで見たばっかりなのに全然気づかなかった
この映画で、初めてLGBTの矯正施設があるということを知った。
矯正治療はコンバージョン・セラピー(転向療法)と呼ばれていて、同性愛者を異性愛者に“矯正”または“転換”させるために行う一連の行為のことを指すそう。治療には、カウンセラーと話しながら進めていく会話療法や嫌悪療法、電気ショック療法、同性愛者の指向を薬物や酒の依存症と同じような問題として扱う手法などが用いられる、とのこと。まさにそのようなセラピーや指導が行われているのをこの映画で見ることができる。驚くべきことは、このような施設がまだアメリカにあるということ。
男らしく握手しろ
男らしい振る舞いをしろ
もちろん同性愛者であることは、治療が必要な病気ではない。
このごろではLGBTに対するいろんな権利も認められてきていて、きっと昔ほどは生きづらい世の中ではなくなってきてるんじゃないかと思う。テレビやドラマでそういう話題が取り上げられることも多くあるし、カムアウトしている人も見かける。私自身、友人にもいる。
でも、やっぱり、偏見があることに違いはない。
自分の娘、息子が同性愛者だと知ったとき、いったいどれほどの人がきちんと受け入れらるだろうか。育て方が悪かったのか、何が間違っていたのかと考えてしまう親の気持ちも分からないでもない。
異性愛者のわたしが、LGBTの人の気持ちを完全に理解することは難しいだろうなと思う。そして、異性愛者のわたしからすると、こういった矯正施設に、自分の息子を(彼がLGBTだとわかった場合)もしかしたら入れてしまうかもしれないと、正直なところ考えたりもする。
でもそれと同時に、彼が(彼女が)異性愛者であることを望む理由が、「孫の顔が見たいから」なのであれば、なんと勝手な理由なんだろうと思う。
自分の好きなものを、興味のあることを否定されるのはどれほど辛いことか。
彼らにとって、一番辛いことは、たとえば好きな人に気持ちが届かないことだったり世間で認められないことではないんじゃないかと思う。一番辛いのは、両親に反対されることなのではないか。それほどに親の存在というのは大きく、自分のすべてを両親さえ理解していてくれればあるいは幸せに生きていけるのではないか。
もう黙っていない
その時が来たのよ
強い母親になりたいなと思う。