レンタルBlu-rayで鑑賞。
パッケージの印象から何となく「二人の対照的な人質交渉人が反目しながら事件を解決するお話」かと思いきや、全然違ってました(笑)。
意外にエンターテイメントな作品で、全体の醸し出す雰囲気が「90年代の洋画感」でちょっと懐かしくなった。
わりと早々にサミュエルが籠城するので、『崖っぷちの男』のような展開で話を進めるかと思いきや、そんな事はなく。
そーいう意味でも「あ~90年代のハリウッド映画だなぁ」と。いい意味でも悪い意味でも。
今考えると(いや98年当時ですでにスターか)超贅沢な主演のふたりの演技で見せてくれるのでそういう点では楽しめた。
「妻や仲間を大事にする正義感あふれる刑事」なんて記号的な役回りになりそうなところを、それプラス結構ねちっこく仲間(それもポール・ジアマッティ)をいじり倒すあたり最高だったな~。サミュエル・L・ジャクソンならでは。もちろん受けのポール・ジアマッティってのもあるんだろうけど、ここはホントに面白かったなぁ。
溜めて溜めて登場するケヴィン・スペイシーももちろん素晴らしかった。妻と娘に手を焼く善良なパパとして登場しながら終盤でのあのドッキリ(もちろん書きませんけど)ね。うまいなぁ。ケヴィンのあのぬるっとした顔がまたね。「こいつならやりかねん」とちょっと思わせてしまう感じがまた。
一見していかにも腹に一物ある悪そうなニーバウム役の俳優さん、J・T・ウォルシュ氏。この人ちょくちょく見るなぁと思っていたら、エンドロールで「J・T・ウォルシュに捧ぐ」と出た
。ってことはこの作品の公開前には亡くなっていたってことか…。
おかしいなぁ、最近の映画で観た気がするんだけども完全に気のせいか。似てる俳優さんかな~。
ジリジリしたサスペンスというよりは、結局アクションになだれ込むのがちょっと残念ではあったけど(しかもそのアクションもわりと残念)、最終的に全部もっていくケヴィン・スペイシーが良かったので、それで良し!
彼の出ている作品(上記のJ・T・ウォルシュも出てる『晩秋』とか『F.R.A.T./戦慄の武装警察』『マージン・コール』あたり)をもっと観たくなった。