やっぱりカルカン

千と千尋の神隠しのやっぱりカルカンのネタバレレビュー・内容・結末

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

風俗の映画です。
誰が何と言おうと間違いありません。関わった事がある人はすぐにピンとくると思います。あまりいいイメージを持っていない人も居ると思いますが、色んな女の子がいるしリンさんみたいな先輩も湯婆婆みたいなママも、新人に試練を与えるのもあるある。特殊な世界の割に実際こんな感じでちょっとだけほっこりするような事もあるんですよね。

「(源氏名に浸かりすぎて)本当の名前を忘れると(カタギの仕事に)戻れなくなる」というハクのセリフは深いと思いました。
生臭い業種なのにこんな魅力的な見せ方ができるなんて、宮崎駿監督はすごいです。そのまんま「お客さまは神様です」という事なのですが本当にカオナシやオクサレ様みたいなお客様は居るのでジブリフィルターを通して見ると微笑ましいですね。

テレビ放送の度に毎回見ているのですが、個人的にこの映画はなぜか長く感じるんです。(2時間5分)これから起こる出来事を全部知ってるのに何回見ても引き込まれるし「これで時間足りるの!?最後まで間に合うの??」とハラハラします。つまらないから長く感じるのではなくその逆で、予想もしない展開が次々に用意されていてぎゅうぎゅう詰めに感じるせいかもしれません。とても感情が揺さぶられる映画です。

一点分からないのはこの世界で両親はご飯を食べたから豚になった(食べてはいけない)はずなのに、千尋は食べないと消えてしまう(食べなければいけない)のが矛盾してるんじゃないかと思いました。
でもこの映画は考えるな、感じろですね。面白かったです。さすが興行収入歴代2位!316.8億円!心温まるハートフルストーリーだと思います。

今日の放送中Twitterでは金曜ロードショー公式が小ネタをつぶやきつつジブリ公式がファンからの疑問に答えていたので知らなかった情報がいっぱい流れてきました。視聴済みの方で興味がある方はぜひそちらもご覧ください。

2024/1/5追記:

・字幕ありで見ると、釜爺のシーンで
ススワタリ「キィキィ」
と表示されており、となりのトトロの"まっくろくろすけ"と石炭を運んでる黒い奴らは同一の種族であることが分かります

・他にも字幕で湯婆婆の鳥の名前が「湯バード」であることが分かります。(洒落が効いててナイス)

・踊ってる時のおしら様が全てのキャラクターの中で一番かわいいです。大好き

・湯婆婆が突然、波動拳出す所も好き

・坊役、神木隆之介は当時8歳。千尋役、柊瑠美は当時13歳